「季節の変わり目はなんかだるい」についてちょっと哲学してみた

梅雨の時期、ニュースではしきりに「気温差の影響で自律神経が乱れるので体調管理にご注意を!!」と言われているのを目にします。

みなさんも梅雨はジメジメしていて気分が優れないことも多いかと思いますが、梅雨だけでなく春から梅雨、夏から秋、冬から春のように季節の変わり目に風邪をひきやすいという方も少なくないのではないでしょうか。

普段はなんとなく「季節の変わり目だからねー」なんて会話を何気なくしているかと思いますが、実際のところ「なぜ季節の変わり目は風邪を引きやすいのか。なぜ重だるく感じるのか」「どんな対策をすればいいのか」ということを整理し、哲学してみようと思います。

今回のキーワードは、

『顔の粘膜の疲れ』

『アナログに触れるべし』

この記事を読むことで、

  • 季節の変わり目のだるさの原因がわかります
  • 自律神経の整え方の要点がわかります

頑張り時と休み時を見極めて、より効率良く健康的に活動しましょう!

まずは「なぜ?」の部分から整理していきましょう。

なぜ季節の変わり目はだるいのか

「なぜ季節の変わり目はだるいのか」を一言で答えるとするならば、『自律神経の乱れ』です。そしてそれを引き起こす原因が『気象要素の大きな変化』です。

まずは気象要素の変化とは何かを見ていき、続いてそれが体に与える影響についてを見ていきましょう。

気象要素の変化

気象要素とは

気象を観測し表現するための要素のことで、例えば気温、気圧、湿度、風の向きや速さ、日射量などのことを指します。

普段われわれの身体が感覚を通じて「暑い」「じめじめする」「重だるい」と感じる要素でもあり、一方で風が強いことで感じる感覚や日差しの強さを感じたときの感覚を表現する言葉がないことからも分かる通りで、なかなか感じづらい要素でもあります。

顔の粘膜の疲れ

これらの気象要素の大きな変化が肌や目、鼻、喉、耳などの顔の粘膜にストレスをかけ、それが自律神経の乱れに繋がっています。具体的に何がどのように影響を与えているのかいくつか例を上げていきます。

気温

気温の変化は日常で感じやすい要素で、主に実感としては肌で感じているでしょう。特にわかりやすいのは真夏の灼熱の日差しが襲う室外と快適なエアコンの涼しい風で冷やされたで室内で、気温差は15℃以上あることも多いことでしょう。肌を通じてその大きな気温差がストレスとして脳に認知されることで自律神経に負荷がかかり乱れる原因となっているのです。

気圧

気圧の変化に敏感な人も多いのではないでしょうか。人によっては下手な天気予報よりも正確に当ててしまうようですが、これはわかりやすいところでは雨雲が近づいてきたときや台風のときです。

特に台風などの気圧が大きく変化するときは耳がこの変化を強く感じ取り、ストレスを感じることで自律神経が乱れるのと同時に「めまい」「耳鳴り」などの症状が発生します。

湿度

湿度の変化は五感のすべてに影響を与えますが、特に目、喉、鼻でしょう。一般的には乾燥したときに負担を感じることが多いでしょう。やはり目喉鼻を通じて脳がストレスを感じ自律神経の乱れに繋がります。

風の強い日、やけに疲れた感覚を持ったことのある人も多いのではないでしょうか。これも目や耳、肌がストレスを感じることで脳が疲れとして認識しているのです。

対処法

ここまでで身体の各器官がストレスを感じることで自律神経の乱れが生じ、免疫力が低下し風邪を引きやすくなったり、身体が重だるく感じたりすることがわかりました。

ここからは、この乱れた自律神経への対処法を紹介します。

睡眠の質を高める

健康の基本中の基本、基本にして真髄の『睡眠』。

まだまだ解明されていない部分の多い睡眠ですが、江戸時代や縄文時代の人から安心安全に睡眠が取れる現代人はもちろん、サバンナで過酷な生存競争を生き抜いている動物たちでさえ、死のリスクを負いながら睡眠を取っています。なぜだがわれわれ動物には睡眠が必要不可欠のようです。

睡眠の主な役割は脳の疲労回復や記憶の整理、定着です。脳の疲労回復をさせることで自律神経は整い、身体が正常に動くようになります。

睡眠の質を高めるためには、湯船に使ったり、寝る前にストレッチをしたりと色々聞くことがありますが、特に重要なのは、自分の睡眠の特徴を知ることです。「何時間寝ればいい」「これをすればよく眠れる」という万人に聞く魔法のルーティーンを期待するのは止めにしましょう。「自分は何時間眠れたときが一番気持ちよくて、次の日のパフォーマンスが高かったか」「その時の寝る前はどんなことをしていたのか」「どんな夕飯を何時頃食べたのか」などなど上げるときりがありませんが、地道ですがこれが一番の近道です。寝具も高いものを買うのではなく、たくさん試してみましょう!

アナログに触れる

現代社会においてはデジタルや人工物に触れている時間が長く、身体はデジタルに腐食されてしまっています。おそらく遠くない未来には、われわれもアンドロイドになって仮想現実を生きる日が来るのでしょう。ただ残念ながらまだわれわれの身体は生物としての側面が大半を占めているので、デジタルや人工物に完全に対応できていないのです。そのつけが自律神経の乱れとして現れてくるのです。

よりアナログなことをし、より自然に触れることで身体は整います。現代人が苦手な非効率的なことあえて行なうことで自律神経の乱れが改善できるのです。

まずはスマホやテレビなどのデジタルに触れる時間を減らし、本や書き物をする。また、テイクアウトの食事ではなく食材を使って調理する。キャンプに行ってアナログな生活を体感するのもおすすめです。家族や気の知れた相手とコミュニケーションを取るのも素晴らしいですね!

適度な運動をする

「運動が身体にいいこと」というのは誰もがなんとなく知っていることでしょう。実は誰もが思うほどおすすめできるものではなく、『用量用法要注意』なのですがその詳細はこちらでご確認いただければと思います。

身体を動かすという原始的なことさえしなくなる日が来るかもしれないと感じると、人間としての危機すら感じますが、やはりまだまだわれわれは人間ですので身体を動かすことそのものが脳にいい刺激になるのです。そしてたまには少しハードな運動をすることで脳は快楽を感じ、自律神経の乱れを軽減する効果があります。もちろん日常的にソフトな運動をすることは身体にとっても脳にとってもとってもいいことですので、ぜひ習慣化できるといいですね!

まとめ

普段なかなか顔の疲労を感じることはないのではないでしょうか?

世の中認識できることは思いの外ごく僅かであり、自分の身体のことでさえも例外ではなく意外なところから自律神経の乱れは発生していたのです。なんとなく感じていた「ジメジメして嫌だな」という感情も肌や粘膜がストレスとして脳に信号を送っていたのです。

自律神経の乱れは天候の影響だけではなく、デジタル社会においては現代病です。少なくともこれからの季節の変わり目には天候の変化に左右されずにこの病と戦っていきましょう!

健康

Posted by ○哲